Technics SL-P990 を 修理する
今回は 1990年代と思う ＣＤプレーヤを 修理します。
１ 現状
電源を入れてみると 電源は入るようです。CDトレーの 開閉ボタンを押すと 開きますが 閉まる動作は しないようです。
閉まらないので 再生動作は しません。
さらに 動作テストをしていると なにやら 焦げ臭い匂いが。また 電源が 落ちることが。これは 緊急事態。すぐに 電源を切ったという 状態です。
２ いつものように サービスマニュアルを探す。
初回掲載：令和４年６月１日
最終更新：令和４年６月８日
音飛びを確認したＣＤをお借りして動作テスト。ＣＤを３枚聞いたあたりで症状が出たとのことですので ＣＤを連続５回再生してみた。
音飛びなどの不具合は出ていない様子です。
これで、完了としました。
基板上のＶＲを不用意にまわさないことが解決の１歩だと思います。サービスマニュアルをよく読んで、内容を把握した上で作業です。
今回のものでは、サーボ機構のＶＲは、触らない。そうしないと、動作しないときに、原因がわからなくなってしまいます。
これで 手持ちのＣＤは 問題なく再生している。また ジョグダイヤルの操作も問題なく追従している。
音飛びの発生をしたＣＤを借りて テストしてみることにした。
次に レーザーユニットが移動する部分を グリスアップしてみた。
５．再入院
４．部品取り機の発見
前回の ＳＬ−Ｐ３２０のような ＩＣの変色はない。
これは いけるか。
基板ごと 移植します。
その前に．．．．．．．．
基板をとりつけ、動作テスト。
スピンドルモーターが回転し、無事 インデックスを読み込みました。
再生動作も 問題なし。
元通り組み立て、修理は完了しました。
オーナーにも喜んでもらえるかな？
３．部品取り機の捜索
さっそく 部品取り機を入手してみた。機種は ＳＬ−Ｐ３２０。
ところが 同じＩＣが壊れてるみたい。残念。敗退。
部品取り機をみつけるまで しばし 休憩か。
スピンドルモータへの信号線コネクタの様子を調べる。
写真のコネクタを抜いて 信号をみてみる。
１ ＥＣ 通常 Ｌ
２ ＤＣＲ 通常 約２．５Ｖ 信号のしきい値になるみたい。
３ −７．５ −７．５Ｖの電源
４ ＋７．５ ＋７．５Ｖの電源
５ ＲＤＣ クロック
６ ＰＣ パワーコントロール Ｈで パワーダウン
７ ＧＮＤ
で いずれも 正常。
コネクタに 差し込むと ＤＣＲの電圧が 異常値になる。
こりゃあ スピンドルモーター基板が ＮＧ の可能性濃厚。
でも このＩＣは 入手困難。というか 不可能。
部品取り機を探すしかなさそう。
このＩＣがついてるのは
ＳＬ−Ｐ７２０ ＳＬ−Ｐ５２０ ＳＬ−Ｐ３２０ ＳＬ−Ｐ２１０ ＳＬ−Ｐ１２０ ＳＬ−ＰＪ３０ との情報。
コンデンサと認識されなかった。交換。
この時点で 症状の改善なし。ちょっと気になったことがあります。モータードライブのＩＣが変色している。もしかして このＩＣ？
先輩方の情報で この機種の 故障事例が紹介されています。
とりあえず 同じ箇所を見てみました。
インターネットの時代ですね。さがせばでてくる。すばらしい時代です。
ここは 慌てず、電解コンデンサ ２個を交換しておきます。
まず、ついていたコンデンサを除去。
新たに 電解コンデンサをハンダつけ。
ほかに 安全弁の開いてる電解コンデンサがあった
キャビネットをあけ、ドライブユニットを取り出す。ここの スピンドルモーター基板を見てみると 皆さんの情報では 電解コンデンサの不具合（矢印の部分）が報告されています。
図中の赤丸部分を交換してみます。
まずは 表面実装の Ｃ７０１ ３３μＦ／２５Ｖ と Ｃ７０２ １μＦ／５０Ｖ を 交換してみます。 これで 元に戻してテストしましたが スピンドルモーターは 回転しません。
ただし 焦げ臭い匂いはしなくなったのと 電源が落ちることはなくなった。
つづいて Ｃ７１１ Ｃ７１２ Ｃ７１３ を交換してみます。このコンデンサは 無極性電解コンデンサです。