YAESU FT-4800を修理する

初回掲載 令和4年5月31日

最終更新 令和4年6月4日

さて プリセット後 一度電源を外して バックアップのテスト。

数分後 電源をいれると なんと初期状態に戻っています。せっかく バックアップ電池を交換したのに バックアップがされていません。


もう一度 分解して 調査します。

実物で確認します。

このモデル 海外では 販売されなかったのかな? 海外版のモデル名がわからないですが、検索してもヒットしない。

回路図は、日本の説明書に含まれています。(一部が書かれていないかもしれませんがね)


それから 受信帯域拡張

  110〜180MHz / 335〜465MHz / 800〜960MHz / 1050〜1300MHz らしい。

  方法は 各自検索願います。

リセット後 MHz と DVS を押しながら 電源を入れるんだそうです。

ここに スルーホールがある

基板のスルーホールまでは、電圧がありますが、D4002には 電圧がありません。ここを 確認するには 液晶ユニットを外す必要があるため 写真のように 抵抗を追加してバイパスを作った。

この処置で LSIに電源が来るようになり、バックアップ機能が回復した。

結局、不具合の原因は、

@ プリント基板の 断線   (バックアップの異常)
A フロントパネルと本体の間の接点の不具合

だった?

ということは 最初の電圧測定の通り、電池の消耗が原因ではなかったようです。

R4029(4.7kΩ)

ここまで分解するには マイクコネクタのリングナットを外さなければなりません。
専用工具があれば楽ですが ありませんので 傷をつけないように ミニチュアラジオペンチや スクリュードライバーなど
 手持ちの道具を駆使して ナットを外します。

ボタン電池の電圧を計ると 約3Vと正常な気がします。消耗しているようには思いませんでしたが 交換してみます。
オリジナルは CR2016。同じ電池がないので 電圧が同じ3vで 電池の厚みがある CR2032のタブ付きを入手。
オリジナルは半分の厚さの電池ですが LSIに厚みのある両面テープで貼ってあったので 両面テープをやめて、厚みが増えた分をカバーしてやろうと考えました。

YAESU FT-4800を いただきました。
電源を入れてみたが 数秒後に勝手に電源が落ちた。

WEB情報では バックアップ電池を交換する記事が掲載されてます。
わたしも 同じような症状なのでやってみることにしました。

この抵抗を追加した。

D4002

回路図をご覧ください。

テスターで 電圧の行方を追ってみた。

LSIの電源がつながっているピンの電圧を見てみると なんと 0Vです。電圧が来てません。

続いて、ダイオード D4002のカソード側も電圧がない。
アノード側にもない。
抵抗R4029 4.7kΩの左側は 正常。およそ3Vあります。
そうすると 抵抗R4029と ダイオードD4002の間が切れていることになります。

これが 交換後です。交換後にリセット。

ボタン電池の CR2032 ですが この番号は 2032 の上2桁が 電池の直径 20 ですから 20mm 下2桁が 電池の厚み 32ですから 3.2mmです。

動作テスト中に あれ?と思ったのは、CALLチャンネルの初期設定値が 144.00 430.000なんです。あれ やらかしたかと思い 説明書をダウンロード。

珍しくないですか? 初期値が CALL チャンネル 普通 145.000 と 433.000 じゃないんですか?
変更できますので 書き換えておきます。

仮組立して動作テスト。フロント部分を動かすと 電源が 落ちます。
フロント部分と 本体をつないでいる端子部分の接点金属に変形があるようで、修正したところ 調子がいいようです。