KENDOOD製 安定化電源装置
PAR250-0.42A を修理する

初回  2018/09/28

さらに トップの写真でもおわかりの通り、この電源装置が2台あり どちらも同じか箇所の電解コンデンサが液漏れ状態。そのため 同じようにパターンが腐食しており
修正。

ところが、この1台は、電源を入れた直後は 電圧が半分ほどしかでないのです。このまま放置すると 30分くらいで規定の電圧まで上昇して安定するという症状がありました。

この追跡には 時間がさらにかかりました。

パターンを一本一本当たっていき、ついに発見。
前回とは違う箇所の電解コンデンサも容量抜けがあり この周辺の抵抗が変色していました。
この抵抗を 再半田することで 復旧。

電源トランス2次巻き線から(高圧側 途中タップあり)

まず、内部を目視検査すると プリント基板上の電解コンデンサから液漏れを発見。
基板から外して ECRを測定すると 16Ω となっており 不良と判断。

この電解コンデンサ周辺のプリント基板と 抵抗などのパーツが変色している。

電解コンデンサの電解液で やられたか。

とりあえず 電解コンデンサを交換。105℃規格のものが使われているが 手持ちがないので 通常の85℃規格で代用。
後日、105℃規格品を購入して交換することとした。
また プリント基板は 綿棒にアルコールをつけて 清掃。

抵抗などのパーツも念のため交換。

ここまでで、電源をいれてみるも 症状に変化なし。

そこで 基板上のOPAMP μPC151 の電源電圧を測定したところ 電圧がない。
電源回路部分では 電圧が正常なので 途中のパターンが切れているのか。

ついに パターン切れを発見。やはり 先ほどの電解コンデンサのところをパターンが通っています。この部分で切れている。ジャンパー処理をしました。
しかし 目視ではわからないです。

これで 無事復活。

結果だけを書いているので 簡単そうですが ここまでの課程は長かった........
仕事の合間の時間を使っての作業で 3日からかってしまった。

・電源は入る。

・OUTPUTスイッチをOFFの状態で 
      電圧設定は 0V〜50V程度までは可変できるが それ以上にならない。
      CVとCCランプが点灯。
      電流ツマミは 回しても変化なし。

・OUTPUTスイッチをONの状態で
      電圧が 0Vとなる。

以上の状態で 全く使えない。

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平滑コンデンサへ

問題のコンデンサ。
見た目にはわかりにくい。

このオペアンプに電源が来ていなかった

今回修理するのは、KENWOODブランドで 発売された 安定化電源装置 PAR250−0.42A です。購入したのは平成5年。
すでに 25年が経過しています。

現在、同社では 計測機器は 別会社になっており KENWOODでは 取り扱われていません。
また 新会社でも KENWOODブランドの 計測機器の保守サービスは すでに終了しており 修理などのサービスは 受けられない状態です。

もう1台あります
独り言

今回、この電源装置を分解してみて感じたことは、プリント基板が ガラエポ製なのは大変結構ですが、必要以上にプリントパターンが細いという印象でした。
もう少し、太めのパターンにしておいていただけるとパーツ交換などがしやすいように思いました。
まあ シロートが修理することを想定しませんよね。

今回 液漏れのコンデンサ。 周りのパーツや基板が道連れに.......

トランス2次側タップの切替用
のリレー

トランス2次側
制御回路の電源用(AC26V)

診断
故障の状況

抵抗などのパーツのリードが変色。ちょっと引っ張ったら 折れました。