Technics SL-P777 を修理する


 今回は、1989年頃の CDプレーヤー SL−P777 をみてみます。

入手の経緯

 友人から Technics SL−P990 の 修理の相談を受けました。
 SL−P990は 診断の結果 スピンドルモーターである ブラシレスモータ制御用ICの不良と判断しました。
 このICは 現在 入手困難。そのため このICが使われているであろう ジャンクCDプレーヤーを入手 部品取りして直そうと計画。
 ところが 間違って SL−P777を入手してしまったのです。ヤ○オクで タイトルは「Technics SL−P770 ジャンク」だったんです。
 届いた物は SL−P777。すぐに気がつけば 交換してもらえた?かもしれませんが もう 分解してしまった後なので 諦めました。出品の写真にあったのも 777でした。
 今後 よくみてから 入札します。反省。
 SL−P777は 全く異なる回路構成で 困ってしまい どうせなら このSL−P777を直そうということにしました。




 
動作テスト 2回目

2022/05/21
(令和4年)

最終更新
2022/05/28

黒く変色してるのがわかりますか.ジャンパーの穴が 黒くなってます。
矢印が液漏れコンデンサです。

問題のコンデンサを外して、綿棒にアルコールをつけ、丁寧に
拭き取った。被害は 広範囲に及んでます。

CDを2枚かけてみました。問題ないようです。サービスマニュアルにある調整はしませんでしたが....。

サーボ回路は 専用の調整用のユニットがあるみたい。接続用のコネクタが 基板上にあります。また、ピックアップの信号の調整はできるようです。

これにて 完了とします。

再修理

目分量で合わせた 0.9mmですが できるだけ正確にあわせたい。
0.9mmの板状のものがないかと探したところ、手持ちの 製図用のテンプレートが 厚さ0.85mmとわかり 利用して合わせた。

これで動作テストと思ったら またトラブル。

今度は CDが はいらない。トレイが閉まるときに 引っかかる。

この原因を理解するのに 4日かかってしまった。(ずっと かかりきりではないですが....)
原因は わかってしまえば なんてことないんですが、ドライブのカム部品の一つが破損していた。
というか 前オーナーが 自力で修理しようとしたのかな? 接着剤で補修したあとがあった。この補修部分の接着がはずれたようでした。
こういうメカニズムを最初に考える人って すごいなあ と思います。

矢印の樹脂パーツでした。
折れた部分も 発見。
修理に、これ以上の経費をかけられないので、私も接着剤のお世話になった。
ほんとは 部品取り機を手にいれ 修理するんでしょうが もともと 本機も 部品取りのつもりで買ったものなので。

サービスマニュアルによると、専用の治具(Clearance gauge)があり 隙間を0.9mmにするとのこと。
さすがに 専用治具がないので 目分量で 0.9mm をあわせ 六角レンチで固定。
元通り 組み立てて動作テスト

問題なく 再生動作を....と思ったら、10曲目あたりから ノイズが聞こえてきています。

これは うまく データを読めていないようです。目分量であわせた 0.9mmがいけなかったか。
再調査します。

動作テスト

現状の確認
 
 ・電源は入る。蛍光表示器に 表示が出る。
 ・EJECTボタンを押すと トレーが出るが 動きが渋い。また 閉じる動作もしてるが、動作があやしい。
 ・CDを入れても 再生しない。

というものでした。

故障箇所の特定

 ・EJECTボタンを押すと トレーが出るが 動きが渋い。また 閉じる動作もしてるが、動作があやしい。件について

  トレーの可動部分にグリスを薄くつけたところ 症状はなくなり スムースな動きとなった。

・CDが再生しない件について

  カバーをあけ 状況を見てみると スピンドルモーター(CDが)の動作が異常。また 回転も安定しない。

  早速、CDユニット(というのか?)を 取り外し、モーター制御基板を取り出してみた。

  まず目についたのが 電解コンデンサからの液漏れと思われる 基板の汚れと 電解液と思われる水分が 基板に付着していて、ジャンパー線が 変色している。
  まずは問題の電解コンデンサを基板から撤去し、漏れ出している液体を アルコールをつけた綿棒で 丁寧に掃除。
  続いて、問題の電解コンデンサを交換するのだが、同じ形状でないと 基板につけたときに 他の機構部品に当たってしまいます。
  形状が異なるものしか持ち合わせがないので、基板のパターン面に ハンダ付けしておきました。
  これで テストしようと組み立てていると スピンドルモーターの軸についていたターンテーブルを どの位置につけて良いのか?という疑問が発生。
  サービスマニュアルを見てみることに。

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ドライブユニットからとりだした。

ハンダ面です。

基板だけにした。
モーター周辺に注目

コンデンサを交換して 再組み立て。