いま、90.0 〜 94.9MHzに 中波の補完放送がある。ちょっといじれば、カバーできる?なんて考えたことが はじまりでした。

90.0MHz以上を受信できるようにすることはできた。(と思う) カウンターICに 89MHz台の次90MHzになったところで リセットがかかり 76MHz台に戻るようになってると考えて、
リセットがかからないように細工してみた。
日本のFM放送は、かつて76.00MHz 〜 89.99MHzだったので 14MHz幅。4ビットのバイナリーカウンターICが使われてる。4ビットなので 91MHz台までは いけるんじゃないか?

  カウンター     受信周波数
  0000        76
  0001        77
  0010        78
  0011        79
  0100        80
  0101        81
  0110        82
  0111        83
  1000        84
  1001        85
  1010        86
  1011        87
  1100        88
  1101        89
 ここからが 増設エリア
  1110        90
  1111        91


海外モデルは、MHz台の制御に5ビット使ってるが、国内向けは、4ビットと思う。基板が違うのです。
しかも 周波数表示ができない。というか 簡単にはできない。
日本向けなので 7*.*MHz や8*.*MHz のように 十の位は 7 と8 しか表示できないのです。海外向けは 8 9 0 があるなんて言わないで。基板が違うんです。
ジャンパーを飛ばしたり、パターンカットして 表示する方法を模索すれば可能と思う。
PLLには 昔(このチューナが製造されてた頃)アメリカ向けのCB無線機を日本で製造して輸出していた時期で、この無線機に多く使用されてたIC NECのμPD861Cが使われている。
基準水晶は 12.8MHz。これを 1024分周して 12.5kHzをつくって 位相比較器に入れる。一方、VCOの信号を 8分周して 1/N分周器にはいる。Nが1変わると 0.1MHz変わる
ことになる。このままだと、このPLL ICの分周比は 8ビットなので、最大256(実際には 分周比 0〜3は使えない)で FM放送をカバーできないので、別のカウンターも併用している。
国内向けの回路図がないのがイタイ。
回路を予想して、パターンを追っての作業になりそう。
そう考えると、この部分を 別回路を組んで(PICマイコンあたりで)制御しちゃったほうが はやいかも。
いやいや 素直にあきらめたほうがいいか。
アナログチューニングのモデルで 周波数目盛りを書き直して改造した方がはやいか。
でも 苦労しても 91.99MHzまでしか上限は伸びないと思うので、どうしようかな。
なんだか、1980年代 2mの無線機のPLLをいじって、146MHzから上を受信できるようにしてた時代と同じような..... ICOMの IC−2Nの時代。
オリジナルに戻して、ヤフオクに出品か。
バックアップ電池を交換して、液漏れコンデンサを交換したから 赤字 です。

プログラムタイマーのメンテナンスに行かず、撤退します。
残念。

0.はじめに

ヤフオクで 入手したST−9038T/SH−9038P を メンテナンスしてみた。
本機の 海外向けは「ST−9038」で 仕向地向けに アルファベットがつくようです。 
  E  :ヨーロッパ スカンジナビア向け
  XE :イギリス向け
  XGF:フランス向け
  XGH:オランダ向け
  XA、X:アジア、ラテンアメリカ、中東、アフリカ向け
だそうです。

海外向けと日本向けの違いは、電源の違いのほか、受信周波数範囲、周波数ステップのちがいかな?
また、スーパーヘテロダインの方式が異なります。
 日本は、受信周波数より IF周波数分低い周波数を局部発振周波数にしている「下側ヘテロダイン」
 海外は、逆の「上側へテロダイン」を採用している。
 これは、影像周波数(イメージ周波数)の問題があるからだと思います。日本では、90〜108MHzは、以前は アナログ方式のテレビ 1〜3ch(VHF L)に使われていたためと思います。

海外向けの製品の サービスマニュアルや 回路解説書 回路図は 容易に手に入ります。回路自体は ほぼ同じと思ったのが大きな間違い。

チューナー部分は よく似ていますが、ロジック回路が全く違うことに気づいた。
1.ヘテロダインが違うことは 前途の通り。
2.チューニングが 海外向けは 光学式ロータリーエンコーダで、ツマミを左右に回してチューニングできる。
  国内向けは、タクトスイッチが1個だけで オートチューニング。
  これにより、基板がそもそも違う。(似ていますが)
  海外向けは、ロータリーエンコーダの基板が、別についてる。

修理メニューへ

とりあえず、見つかった部分を 清掃&交換。

バックアップ電池は、タブ付きの電池が身近になかったので、コードレス電話用の組電池を分解して使うことにした。

(3)ほかにも 電解コンデンサの液漏れが見つかる。

(1) バックアップ電池周辺が白くなってる

2024年(令和6年) 3月10日 初回掲載

Technics ST−9038T FMステレオチューナー/SH−9038P プログラムタイマー

見た目に いくつかの問題が見つかる。

この場所の部品側。電解コンデンサ 液漏れ

(2) 基板が変色している

1.カバーを開けてみた。