エアーバンド → 6m の クリスタルコンバータ「クリコン」を作ってみようかな

                                                 初回up : 令和5年(2023年)1月1日
                                                 最終更新: 令和5年(2023年)1月6日

OM諸氏には 笑われそうですが 今更ながら 「クリコン」を作ってみようかなと思いました。
実は 以前にも作ったことがあったんですが そのとき 動作したのかどうか 忘れてしまいました。もう 40年も前のことです。
当時、トランスバータの製作が結構CQ誌などの雑誌に掲載されていて、6m機で 15mや10mに出るというものでした。ミキサーにR&Kだったかな DBMを使うのが流行っていたように思います。
その流れで、AIRバンドのクリコンといった発想でした。

1 水晶振動子

  水晶屋さんに 水晶振動子を削ってもらいました。
  
  118MHz − 50MHz = 68.000MHz
  1/3 の周波数で水晶を作って 3逓倍しようと水晶屋さんに相談したら 68.000MHzでも作れるので..との回答。  今回は 68.000MHzで作ってもらった。
  発振回路は、こちら を参考にさせていただきました。
  ポイントは 使うトランジスタの T (トランジション周波数)の値ができるだけ高い物を使うことだそうです。
  アマチュア的にやってみよう!ということで 2SC2026 ( T = 2.2GHz  hFE = 100)を使ってみました。 1個 82円とお手頃。とくにこれじゃなきゃいけないわけではありません。
  hfeが 直流時の0.7倍になる周波数 αe(エミッタ接地遮断周波数)は、およそ  fT / hFE だそうなので、220MHz。たぶん いけそうです。

一度 使ったケースを利用しました。
バンド切り替えスイッチも 2回路6接点のロータリースイッチが手持ちにあったため利用。
1回路で 局部発振の信号を切り替え、
もう1回路で 局発の電源とバンド表示のLEDの電源供給切り替えに使いました。
3接点余ってしまいますが、将来の拡張用?

電源は 3端子レギュレータを内蔵し、電圧が 8V以上 動作するようにしました。

実際に受信してみると それなりに聞こえます。

出力側を スペアナで見てみた

バラック状態で実験中

現時点での実験回路です。

4 改良ポイント

  入力のコイルを複同調にしてみるなど まだまだ遊べそうです。

3 とりあえず ケースに入れて 形にしてみる

@  入力の 120MHz エアーバンドの信号の代用 SSGからの信号

A  局部発振器の68.000MHz

B  変換された 52.000MHz



横軸   20MHz/DIV

2 ミキサーをどうしようかな
  ちょうど、手持ちのICに フィリップスの SA602AN がありましたので 使ってみました。
  このIC 発振回路も持ってるので わざわざ トランジスタで発振回路を組まなくてもよかったかもしれません。
  ほぼ データシート通りにつないでみました。コイルは 手持ちの関係で FCZ7S144を 入力側に また 出力側には FCZ7S50 を使ってみました。
  回路電流は およそ 7mA です。LEDの電源ランプをつけると LEDの消費電流と 同じになってしまいます。

    局部発振を 68.000MHz で  118.000 〜 122.000MHz
          72.000MHz で  122.000 〜 126.000MHz
          76.000MHz で  126.000 〜 130.000MHz

  です。親機は 先日修理した National RJX−601 です。AM/FMの6m機。4MHzカバーです。

実験してみると 一発でokでした。今まで、基本波で発振させて3逓倍していたので、これはいいですね。OMの情報に感謝。 

B A   @

68.000MHz